ここ2、3日は朝寒くて自転車で走るのが辛くなってきましたね、今日も真冬用の
グローブで来たけど指先が痛くなってきました。
今回ご依頼を受けました手組みホイールは、本来は完組ホイールに使用している
ハブを使っての組み立てです。
Ritchey WCS APEX に使われているファントムフランジハブとやら。
このハブ、工具いらずで簡単にバラすことができます。
一見ノンドライブ側はストレートプルのスポーク仕様かと見えますけど
実は一般的なベントスポークを使います、ここが工夫だと思うんですけど
簡単にシャフトサブアッセンブリーがハブボディから抜けることで
長いスポークをフリーボディ側から挿入することができます。
リッチーサイトを見ると
「最大のパフォーマンスと信頼性を実現するために、より強力で実績のある
Jベンドスポークを使用します。」と書かれておりこだわりがあるようです。
このファントムフランンジというやつは、ホイール組み立て自体は
特殊なわけではありませんが、下準備のスポーク長の算出に苦労します。
スタンダードなハブなら何本組にするかで交差する2本のスポークの角度が
決まりますが、この変則的なスポーク孔だと角度がわかりません。
幸いリッチーサイトでPDFで図面を提供してくれているのでこれを使って
角度を調べます。
片側12本の通常のスポーク孔(赤丸)と比べると大体4本組と6本組の
中間ぐらい、孔が等間隔の場合だと割り切れないからそんなのないけど
無理やり表現すれば5本組ってことになります。
これでスポーク長は算出できますが、ちょっと不安なので原寸図を実測して
みたらほぼ同じ、ドライブ側の場合は車軸方向の角度成分はほぼ無視できるので
間違いはないでしょう。
これでスポークが発注できます。