当店、今年で開店から 9年目になるんですがこれだけの期間お客様からの
手組ホイールのオーダーを受けていると700cのアルミリムについては
現行品で発売されているモデルはほぼ全種類組立たてたと思います。
先日久しぶりに新しく輸入され始めた DT SWISS の R511 というリムで
手組ホイールを組み立てましたので紹介します。
このリムは RR585 の後継モデルと思われるんですが、断面を比べると
ワイドリム化されているにもかかわらず軽量化されています。
RR585 RR511
リム単体の実測重量では、RR585 が 585g(ネーミングといっしょですね)で
RR511 が 538g でしたから約 50g の軽量化はすごいです。
断面を比べるとわかりますが、ニップルで引っ張る部分の肉厚がかなり
薄くなってます。
この方法で軽量化をするために、このリムはなんと組立時に面倒臭い
ニップルとワッシャーを使うようリムの付属品にしてきました。
接触面積を増やすためのワッシャー( PHR washers )を使うことは
時々あるのでいいとしても、面倒臭いのがこの DT SWISS オリジナルの
ニップル( Pro Head nipples )です。
後、ニップルとワッシャーの接触面に DT SWISS のスタンダードグリースを
塗布しろといってます。
通常のリムの外にでる 3.2mm のスクエア部分は通常のニップルより
短くて材質がアルミなので油断するとナメそうでテンション掛けにくいので
リム内になるトルクスヘッド部分を回すように考えられているようなんですが
現時点で DT SWISS から出ている専用ニップルレンチはまだ入荷してきてません。
このニップルもまだ単品での販売はありませんからナメてしまったらアウトです。
一般工具のトルクス E-5 のデイープソケットレンチでも良さそうで用意はしましたが
今回は、ParkTool の 3.2mm スクエアの4面ホールドタイプのニップルレンチを
使って組み立ててみました。
リムが軽くなってもここで部品増やして重さはどうなのよと気になる方も
いらっしゃるかと思いますので参考までに、
実測で 32 個分の DT SWISS 真鍮製ニップルが 32g で、
このプロヘッドニップルとワッシャーの 32個分の合計が 21g でした。
ちなみに普通の DT SWISS アルミニップルの 32個合計が 10g でした。
結果、部品を増やしても軽量化には成功していますね。
無事完成しました。
替えがないニップルというのは、組み立てて久しぶりに緊張しました。
このリムやっぱり組みづらいので、プロショップで組んでもらったほうが
いいですよ。
ミシュランの自転車タイヤのモデルから KRYLION が無くなってから
5年以上はたったと思います。
その KRYLION が2になって久しぶりの復活です。
位置付けとしては POWER、PRO の下位グレードで、役割としては
エンデュランス系のタイヤになります。
旧 KRYLION もファンがいて、廃盤になったときには残念がる方も
いらっしゃいましたね。
PRO はグリップがすごく良くて、安心してコーナーに突っ込める
タイヤなんですが、減りが早いのが難点でした。
この KRYLION はそんな難点を補うようにコンパウンドを少し持ちのよい物に
して、グリップもそこそこにしたタイヤでした。
ミシュランのタイヤってケーシングを硬めにしてその上のゴムコンパウンドを
柔らかめにしているので、ミシュラン独特の空気圧低めで性能がでるタイヤに
なってるんだと思います。 ( 3 x 110 tpi )
このやり方っていうのはモータースポーツタイヤを得意とするミシュランだから
うまいことバランス良くできるんだと思います。
自分は、ミシュランタイヤの空気圧低めでも転がりが悪くなるわけでもなく
グリップ良くて転がりもそこそこ良いところが好きです。
今回の新しい KRYLION.2 はエンデュランスと名乗るだけあって耐パンク性能を
向上させてきて、特にビードからビードまでを覆う耐パンクベルトを入れて
サイドカットに強くしてきたようです。( Bead 2 Bead protek )
MICHELIN KRYLION 700x23c 当店販売価格 5020円(税込み)
MICHELIN KRYLION 700x25c 当店販売価格 5200円(税込み)
ミシュランの最近のモデルは太くなると価格が上がっていくんですよね。
これって正直で、ある意味良心的なんじゃないでしょうかね。
今回の KRYLION.2 は残念ながらカラー物のタイヤは作りませんでした。
触ってみた感じは、ケーシングは PRO よりも厚手でしっかりした感じ、
コンパウンドは PRO との違いがわからない素材感です。
旧 KRYLION を愛好していた方には特におすすめです。
ミシュランタイヤを試したことがない方、まずはこの KRYLION からってのが
いいんじゃないでしょうか。
きのうの朝、店に着いたときに気が付いたんですが環七にも自転車乗りに対して
何かを訴えるピクトグラムが施されていました。
朝は店の反対側車線の外回りだけだったのが、昼ごろ店の前の内回り側も
やってました。
真昼間にこの作業するのもすごいですけど、店の前は鹿浜橋渡るのにこの先で
2車線に車線減少するので交通量は少ないからできるんでしょうけどね。
この近辺の環七は片側3車線ではありますが、路側帯なんてないから
10トントラックとか路線バスが路肩ブロックから20cmくらいの所を
走ってます。
だからこんなところ自転車で走れるのは、よっぽど神経が強い人間か
50km/h くらいで平気で巡航できるような人間じゃないとだめでしょうね。
ところで気になったんですが、この自転車に乗ってる図柄がこっちに
向かって対向して走ってくる絵になってるんですよね。
間違ってるわけではないですけど、自分的にはこれ考えた人センス
ないなーと思っちゃいます。
コルナゴフレームのトップチューブの自転車小僧がこっち向いて
書かれてたらダサッと思いますもん。
今まであったほかの標識はどうだったっけと気になったんで調べたら
この図柄は明らかにサドルを強調して背面を表現していて向こうに
向かって走ってるようになってますね。
違う問題ですけど、この標識にも言いたいことはあるんですよね。
基本、自転車は並走禁止なんだからここはどちらかの自転車を
小さく描くか1台にしたほうがいいと思いますよ。
ハンドルを強調するから向きが変わっちゃうんですよ。
やっぱりこの方が自然、まーどうでもいいことですけど。
この間おもしろい動画を見つけましたので紹介してみます。
最近はどうなってるのか知りませんが、自分が小学校の頃はこういう作品を
小学校の講堂に集まって見る授業があったんですよ。
平成25年度の年賀状寄付金を使ってデジタル化したそうなので
まだ出来たてとはいえ視聴数630ほどって少なすぎるでしょ。
映像的には自分なんかかなりなつかしいなと思うんですけど、内容的には
今見ても十分自転車の楽しさや有効性を伝えてるし、今時のメディアが作る
ちょっと競技に偏重気味の映像よりよっぽど一般受けすると思うんですがね。
たぶん昭和40年代の最初のころの作品だと思うんですけど、この時代はまだ
一般人に自転車の正しい使い方を啓蒙しようとしていたことがうかがえます。
その後、行政なのか産業界なのか知りませんが車道から自転車を追い出す方向に
してしまったのが現状の自転車事情を生み出してしまったんでしょうね。
ここ数年は歩行者と自転車との事故が減少していないことで自転車を車道へ
戻すようなことやってますけど、今更ママチャリ乗ってる人たちが自転車を
車両として認識することなんてできるんでしょうかね。
今の認識、技量のままでこの人たちが車道走り始めたらと思うと恐怖です。
それでも先日は自転車活用推進法がやっと成立したし、東京オリンピックに
便乗してインフラ整備も期待できるし今後を期待します。
たぶんこのブログが今年最後になると思います。
今年一年、たいした記事も書けませんでしたが御覧いただきありがとうございました。
それでは、また来年よろしくお願いいたします。
皆様にとって良い年でありますように。