前回紹介しました Raleigh Superbe Sports Tourist が一通りのメンテナンスが
終わってきれいになりましたのでお披露目します。
ヘッドまわり、BB はバラしてグリースアップ、ホイールはいったん全部分解して
どうしようか悩みましたがオリジナルのスポーク組で組み立てし直しました。
ニップルだけは錆がひどかったので新しい物に交換しました。
メンテナンス時間のほとんどは錆び落としでしたけど、以前教えてもらった
亀の子たわしと台所用クレンザーを使うとクロムメッキに不要なキズを
付けることなく表面的な錆びはきれいに落ちます。
タイヤは、トレッドパターンがいい感じだったので Panaracer の
Col De La Vie Randonnee にしましたが 40 - 590 はちょっと太すぎるようで
自転車とのバランスが悪く見えます。
何で普通に 37 - 590 で作らないんでしょうか?
Sturmey-Archer 製の Dyno-hub は生きていてちゃんと 6V で 1.8 W の出力が
あったので外観に影響が出ないように SHIMANO の LP-C2200 の 6V - 0.9W の
LED ランプをバラして中身を Sturmey-Archer 製のフロントライト、リアライトに
移植しました。
リアライトへはちょっと基板を削りましたけど元々かなり小さいので
問題なく入りました。
オリジナルのバッテリーバックは省きましたが、8 km/h 以上になれば点滅から
点灯に変わりますから問題はないでしょう。
やっぱり普段使いにはリアのカゴは便利なのでなるべく雰囲気を壊さないよう
カゴを加工して付けました。
この際、リアキャリアーが必要だったので 70 年代にこの自転車に付けられていた
PLETSCHER 製を入手して付けました。前側の取り付け金具は、オリジナル品は
カッコ悪いし手に入らなかったので汎用のステンレス金具を加工して作りました。
そんなわけで、買い物やちょっとした用事に便利な一台が完成しました。
ここからは、この自転車が 1974 年モデルだと判断したいくつかのポイントを
自分の備忘録として書いときます。
その1、フレームシリアルナンバーの刻印位置
このシートラグ上に刻印していたのは、1970 から 1973 年までのようです。
シリアルナンバーから製造年月を推定するのが普通だと思いますが、Raleigh は
この手の普通車のシリアルナンバーは古いものから使い回ししているそうで
ナンバーから推定するのは不可能。
その2、スターメーアーチャー製のリアハブの製造年月
スターメーアーチャーのリアハブには製造年月を刻印してあるんですが
73 10 とあるので 1973 年 10 月製造だとわかります。
その3、ホイールのスポーク本数
この自転車はごく一般的なフロント、リアともにスポーク本数が 36 本ですが
この本数になったのが 1973 年からで、それまではフロント 32 本、リア 40 本
だったようです。
その4、ブレーキレバー
この自転車についているセルフアジャスト機能がついたブレーキレバーは
1973 年モデルからのようです。
以上、この4点からだと 1973 年モデルだということになりますが
1973 年 10 月に作られてるハブが付いてるのにその年には販売は
していないんじゃないかと思ったので 1974 年販売のモデルとしました。
ただこの自転車の不思議なのはチャーンガード上にある RALEIGH のロゴ
このロゴが使われてたのは 1950 年代 ~ 1960 年までのようなんですが
全体の雰囲気からこのチェーンガードを後付けしたとは考えにくいので
はたしてどういうことでこの古いロゴが使われたのか知りたいところです。
だから最初写真で見たときに 1950 年代モデルと勘違いしちゃったんです。
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