今回は、最近のカーボンフレームはこんな壊れ方をするんですよのお話です。
ハンドルがガタつくということで修理ご依頼のお客様でしたが、
一見しただけでは玉当りが悪いのかなと思うくらいでしたが、お話を伺うとママチャリと
正面でぶつかってしまったとのこと、
よく見るとヘッドチューブ下端にクラックが入っています。
バラしてみたらビックリ、フレーム側にインサート成型されてるベアリング受けごと剥離して
分離していました。
クラウンコーンは浮き上がり、シールドベアリングの部品がこっちに残っていました。
今では、カーボンドライジャパンさんとか修理に信頼できるところもありますから
もしかしたら修理も不可能ではないかもしれませんが、フレーム価格と修理価格を
天秤にかけて、場所が場所なだけに普通に考えたらお釈迦にしたほうが賢明だと思います。
この車両のようにコラム長がヘッドチューブに比べてかなり長くスペーサーいっぱい入れた
状態だとモーメントアームが長くなるから正面からの衝撃には少なからず影響するとは思います。
cervelo だとかはコラムをヘッドチューブから何ミリ以上出して使わないでくださいとか
マニュアルに書いてありますからね。
こういう壊れ方を見ると、インテグラルヘッドよりもちょっと前までのゼロスタックのほうが
丈夫なんだろうなとも思います。
まーこの部分が丈夫ならダウンチューブにクラックが入ったりするんで、いづれにしても
正面衝突は避けたほうがいいですね。
今回の例では、完全にベアリング受けが破壊していたのでわかりやすかったですけど
正面で何かにぶつかった経験のあるフレームに乗ってるかた、もしかするとこの部分に
クラックくらいは入ってるかもしれませんよ。
かれこれ30年以上前の話ですけど、初めてスキー板を買ったとき確か LOOK のビンディング
だったと思います。 その後買い換えても LOOK のビンディングにしてました。
そんなことで自転車をビンディングペダルにしたときも、あー LOOK が作ってるんだから
安心だなと思ったものでした。 実際に買ったのは LOOK 製じゃなくて LOOK パテントの
シマノ アルテグラでしたけど。
当時は、LOOK のよりシマノやカンパのほうが形状がカッコ良かったんですよね。
時は流れて、今までずっと LOOK が KEO になってからも DELTA を使ってきましたが
いよいよ買い換えました。
まじめに走ってる人ならとっくにお役目ごめんになってるでしょうの古いペダルですが、
私はつい最近まで使ってました。
昨今の樹脂製ペダルに比べるとこのアルミ製はかなり重たいですね。
片っぽで約 70g 、グルグル回す所だから今まで相当無駄なエネルギーを使ってましたね。
数ある LOOK KEO のペダルの中で私が選んだのは、この CLASSIC 2 です。
形も気に入ったし、重さだって上位のクロモリシャフトのモデルと比べてそれほど重くなるわけで
ないです。
レースでスプリントするわけでもないのでスプリングテンションも強くしたりしないですから。
( CLASSIC 2 のスプリングテンションは 8 ~ 12 Nm )
昔、車にはまってたとき一度は FF 車に乗っとかないと FR 車の良さもわからないかななんて
思ってシトロエンに乗ってたことがありますが、まーこれがかなりの部分にプラスチックが
使われてて、ボンネットやらリアハッチまでプラスチックだしフランス人というのはプラスチックを
うまく使うもんだなと関心したものでした。
これまでいろいろな分野のフランス製品をみてきましたが、プラスチックを使わせたら
フランス人が一番うまく使うと自分は思います。
形状に無理がないんですよね、よくよく考えて形状を造らないとインジェクション成型では
残留応力があったり応力集中がおこったりしてすぐに壊れちゃう。
この LOOK ペダルの形状を見るとよく考えられてるなと思います、どこにも無理なところが
ないし、無駄なところもない、型割りにしてもさすがだなと思います。
Zefal のボトルケージに SPRING というかなり安いプラスチック製のがありますが
これは普通に使ってたら割れませんけど、同じような価格の PROFILE DESIGN の物は
1年しないで割れちゃうこともあります。
以前、カンパのエルゴレバーの親指レバーをシャフトと一体でプラスチックで作ってきましたけど
これの形状はひどいものでした。すぐ壊れちゃうなと思ってたら設計変更されました。
そんなこんなで、自分はフランス製のプラスチック製品を非常に信頼をしているのです。
せっかくの週末だというのにこんな雪の天気じゃお店もお客様がいらっしゃらないです。
今日は店前の歩道の雪かきのために来たようなものですけど、今回は隣のりゅうさん(中華料理)が
旧正月で中国帰ってて留守だし3店舗分全部私ひとりでやらなきゃいけないってことですかね。
それでも今日は久しぶりに MTB に乗って来ましたけど今日みたいな雪質だと走りやすくて
荒川の土手を走るのはすごく楽しかったです。
手指がちぎれるほど痛かったですけど。
去年の雪の時、ペダルを SPD のままだったので雪が詰まっちゃって難儀したので
今回は普通のペダルに換えて、サドル高も下げてきました。
MTB ってこんな時は持ってて良かったって思いますね。
いやーずいぶんとブログ書くのをさぼってしまいました。別に店での仕事をさぼってたわけでは
ありませんで、逆にシマノさんの新型 ULTEGRA の評判がいいので当店のようなちっちゃな
店でもご注文いただき、ここのところあんまり余裕がないんです。
それでも休眠ブログになってはいけないので、今回はタイヤ専門店っぽくタイヤ空気圧の
お話をします。
タイヤ交換にいらっしゃるお客様と接していますと、たまに体型に合わないほど空気圧を
高くしている方がいらっしゃいます。
スポーツサイクル乗り始めの方が多いとは思いますが、乗り心地は犠牲になるけれど
空気圧が高いほうが転がりが軽くてより早く走れるんじゃないかと誤解されています。
タイヤの空気圧ってのは適性な時に初めてそのタイヤの性能が一番出るように設計されてて
大事なのが乗る人の体重、あとは使用する路面状況で、同じメーカーでも銘柄とか太さが
違えば適正空気圧も変わるのが普通です。
自分は MICHELIN のタイヤが好きなので MICHELIN のグラフを参考にしますが
700 x 23c の場合、自分の適性空気圧は 6 BAR になります。ただこのグラフにも説明が
されていますが、この値はあくまでも自分にとっての最適空気圧を探すための初期値ですと
いうことです。あとはこの 6 BAR の前後 0.5 ~ 1.0 BAR ほどの範囲で変えてみて最も快適に
早く走れる空気圧を見つけていくことになります。
自分のように体重が軽い場合は最低空気圧を若干下まわることもありますが、これは自己責任で
試して見てください。
自分は最近は MICHELIN のチューブラーを使うことが多いですが、最適空気圧は
前 5.0 BAR、後 5.5 BAR です。
ずいぶんと低いなって思われるかもしれませんが、MICHELIN の場合ケーシングの
繊維密度がトップモデルでも 110TPI と小さく繊維が太いため硬めのケーシングで
その硬さを有効に使うために空気圧設定が低いんだと思います。
ちなみに Vittoria のトップモデルは コアスパンの 320TPI ですが、ホームページの
空気圧算出アプリで自分の適正空気圧を計算すると 前 7.9 BAR 、後 8.3 BAR と
なります。
このケーシングはしなやかなので空気圧が高くても跳ねにくい特性があるためです。
http://www.vittoria.com/tech/recom-tyre-pressure/
Vittoria のタイヤでは、細かくは調べていませんが自分の場合は前 7.0 BAR、後 7.5 BAR が
一番いいように感じます。
こんなようにメーカー、銘柄、太さが変わると自分にとっての最適な空気圧は変わりますので
ぜひ皆さんも細かく探って、そのタイヤの性能を使い切って見て下さい。
タイヤを製品として完成させられるのは、それを使う人だけですから。
そんな時に走りのお供として携帯していくのには、この Panaracer のこれがいいんじゃないでしょうか。
当たり前ですが、出かけるときは高い空気圧にしておいて 0.5 BAR づつ下げてってみるのがいいと
思います。
BTG-F フレンチバルブ用 当店販売価格 2841 円
補足) 何で空気圧が高すぎるといけないのかの説明が足りませんでした。
トラック路面のようなところを除いて、大体ロードバイクが走るところは細かな凹凸が
あります。スピードを出せば路面の小さなアンジュレーションも影響してくると思いますが
どんな状況でもタイヤのトラクションが最大になるようにするのが一番に効率よく
早く走ることになります。
それが空気圧が高すぎた場合、タイヤが路面からの細かな衝撃を吸収しきれずに
跳ねることになりますから、跳ねてる一瞬はトラクションが最悪ゼロになってるわけです。
これは、リジッドの MTB のタイヤの空気圧高くしてオフロードを走って激しく振動するのを
想像するとわかりやすいかと思います。 XC-MTB の場合は路面の凹凸が大きいので
タイヤだけでは吸収できないために、トラクション確保の目的でリアサスペンションが
必要になってるんですよね。
ロードバイクでは細かく跳ねてるのでわかりにくいですが、ピョンピョン跳ねてるときは
トラクション懸かってませんから。
石畳で体重の軽い人が重たい人に置いてかれちゃうのも跳ねちゃってる時間が
重たい人より多いからです。
細かなことでは、路面状況により最適空気圧は変わりますがまずは普段走っているとこで
常にトラクションが懸かるような空気圧にします。
逆に、低すぎる空気圧の場合はタイヤが潰れすぎてそのためのエネルギーを無駄に使うし
有効な反発力も減ってしまうために転がり抵抗が増えてしまいます。
ちなみに雨の日など路面が滑りやすいときには空気圧を下げますが、これは若干転がりを
犠牲にしても接地面積を増やしてグリップを上げるのを目的にしているので今回の話とは
ちょっと違います。
せっかくの3連休になのに、後半は台風で荒れ模様のようで残念です。
シマノの11速化でのホイール対応は各社がやってくれていますが、本家シマノの10速の
ハブや完組ホイールが対応できないのは残念ですね。
まーこれはシマノの技術力云々ではなくて、シマノは8速から9速への移行のときに
そのまま使えるようにしたのが今回は変えましたということでしょうね。
私の場合は、カンパが8速から9速に移行したときに8速のホイールが使えなくなって
カンパやめようかなと思ったこともありましたから。
今回は当店でも販売している DT SWISS の HUB をシマノ11速に換装を承りました。
DT SWISS のフリーボディの交換はすごく簡単で、手で強く引っ張れば抜けます。
ただ、このシマノ11速用フリーボディは、10速フリーボディより 1mm 長くなりましたので
セットすると OLN は 131mm になります。
これ自体は、フレームのほうの許容寸法内なので問題はありません。
上の写真はカンパの資料ですが、エンド幅 131mm を許容としています。
しかし、ここで問題になってくるのがホイールのセンターです。
単純に考えれば、フリー側 1mm 増やしたのでハブのフリー側フランジが 1mm センター側に
ズレてホイールセンターも狂うはずです。
この点をカワシマサプライさんに聞いてみたところ、 DT SWISS ではセンター修正は必要ないと
言ってたということです。
それではということでセンターを調べてみたら、そのまま使えるレベルではないほど
センターはズレました。
たとえばブレーキシューとのクリアランスを左右 1mm にしていた場合、このままの131mm で
130mm エンドのフレームに入れてフレーム側が左右 0.5mm づつ広がれば
ブレーキシューのクリアランスは、右 0.5mm、左 1.5mm になっちゃいますから、
これはイカンでしょう。
今回、2本やりましたが同じようにズレましたので間違いはないと思います。
1 mm 程度の調整ならばスポークテンションに大きな違いも出ないでしょうしスポーク長を
換える必要はないでしょう。
念のためスポークテンションを調べながらセンターを修正しました。
それほど大変な作業ではありませんが、カーボンリムの場合はスポークテンションの上限が
シビアだったりするので、購入店や専門店でやってもらうほうがいいと思います。